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高島津諦のゆらぎの神話関連ペイジです
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2007-06-11

嫌尾厨のテンプレ

| 18:30 | 嫌尾厨のテンプレ - 我がとうそう を含むブックマーク はてなブックマーク - 嫌尾厨のテンプレ - 我がとうそう 嫌尾厨のテンプレ - 我がとうそう のブックマークコメント

 先日、永劫線内で開かれます狂騒の宴で、『豆腐嫌いの天麩羅』と題した文章を発表いたしました。二名様から計三票の投票、さらにそのお二方から非常に熱の篭った感想まで寄せていただきました。このように多大な支持をいただいたのですが、これについて私は罪を告白せねばなりません。

 実を申しますと、あの作品は盗作なのです。あってはならないことであり、真に申し開きのしようもございません。

 私が恥知らずにも利用した原文は、『嫌尾厨のテンプレ』と呼ばれる、作者不明の文章であります。嫌尾厨とはポニー教とその教徒を極端に貶す人間の俗称であり、テンプレとはテンプレートの略称です。ポニー教を嫌う人間揶揄する目的で、ポニー派の感情的ポニー判例として流布されている文章であり、またその文章のポニー部分を様々な語に差し替えた、『改変』と呼ばれる作品も多く流通しています。私はそれを模倣し、豆腐を嫌う人間が書き手という設定で『改変』し、愚かにもあの場に提出したのです。記念されたべき宴の第一回でその品位を損なうような行動、心よりお詫びいたします

 タイトルが嫌尾厨を豆腐嫌いに、テンプレ天麩羅に変えただけなことからも分かるように、全く工夫がございません。豆腐である必然性が、少しも存在しないのです。豆腐盗作というだけで恥ずべきものである上に、『改変』としても、数度『嫌尾厨のテンプレ』に関する作品を見た経験のある人間にとっては、評価に値しない物でしょう(評価してくださったお二人は、恐らくその様な地下文化には親しんでおられなかったのだと思われます)。

 この言葉で私の罪が軽くなるとは思いませんが、本当に、気の迷いからの愚挙なのです。提出した直後から、大変なことをしたと後悔し、見も痩せ細るほどでございました。どうぞトレッサータの皆様、このようなことがいえる立場ではありませんが、ご寛大な処置をお願いしたく存じます。

 最後に、私の盗作元であります『嫌尾厨のテンプレ』を記させていただきます。私のみすぼらしい作品と比較し、どうぞお笑いになってください。また、ポニー教徒の方、或いは逆にポニー教に快い感情を抱いておられない方がおられましたら、その気分を害してしまうかも知れぬこと、お詫びさせていただきます

嫌尾厨のテンプレ

 だから、ポニーって入れるだけで間抜けになるんですよ。完璧にゆるいイメージが付いてるんだから、それをどう使った所でゆるさが漂うんです。特にクソ真面目に仰々しく使えば使うほど、冗談臭さが強くなる。ポニー臭。シュールストレミングスもびっくりです。二ヶ月洗ってない脂でギトベトなデブキモニートの頭の匂い、といえば想像が付きますか? あなた方は果たしてそれに自覚的かという話です。それに気付かないで、とりあえずポニー入れとくか、とかいうのは勘弁してくださいよ。美的センスがないのかファッションセンスがないのか分かりませんが、残念ながらこっちはどちらも持ち合わせてるんでね。まあ、自覚しないでおかしなことをやってるのが一番笑えるって人も多いですから、必死にポニーに威厳を持たせようとしてるのって最高に笑えるって見方もあるのかもしれませんけれど。私は幸か不幸かもう少しモラルがあるのでダメなんですよね、哀れで痛々しくて笑うどころじゃありません。ま、何ていうんですかね、少しでも誇りがあるなら、つまり存在する価値があるなら、自分の行動には自覚的になってくださいね。


黄金のメシヤ

| 12:55 | 黄金のメシヤ - 我がとうそう を含むブックマーク はてなブックマーク - 黄金のメシヤ - 我がとうそう 黄金のメシヤ - 我がとうそう のブックマークコメント

 油断していた。

 森を通る細道で魔物の大群に不意を撃たれ、少女たちは孤立させられた。バラバラの五人に、それぞれ魔物たちが襲い掛かった。

 嫗が崩れる。杖と扇を駆使した防壁に、息切れが隙間を作た。彼女に死を運んできたのは、迫る魔物の波ではなく寄る年波だった。毒を滴らせた黒牙が喉元に迫り、巫女悲鳴を上げ、男の助けは遮られ、少年は叫び、少女は嫗を見詰め、嫗は自分が還るだろう星を想った。

 しかし。

「早いですよ」

 声と共に飛来したまばゆい光球が、魔物の牙をへし折った。そのまま魔物の頭に侵入し、それを破裂させる。嫗の首に注入されるはずだった毒液は彼女の革鎧に飛び散り、虚しく紫煙を上げた。

 声と光を発したのは――傍らの木立に佇む、人影?

「全く、早すぎるでしょう?」

 人影は、黄金色の衣で全身を覆っていた。しかし彼女らは、フードの隙間から見える白皙の肌を知っている。その澄んだ声を知っている。

「この香りぃ」

 トロリ、と巫女の口端から涎が垂れる。

「あなたは……」

 嫗が、恐れではなく驚きに震える声を上げる。

豆腐のオッサン!」

 少年が叫ぶ。

 現れた青年は、穏やかな笑みを含んだ声で答える。

「二つ、間違いがあります。いつも言っているでしょう、私はオッサンではなく、お兄さんです。それから――」

 咆哮。

 緊張、間隙、混乱、咆哮、樹上からの急襲、悲鳴、魔群の殺到、絶望

 微笑。

「――私は豆腐ではありません」

 人影は身を沈めた。黄金色がひるがえる。胸の悪くなる吼声と、乾いた衣擦れの音。縮緬のように細かな皺を持つ長衣が、群がる魔物たちを撫でる。一瞬垣間見えた白。魔物を突きぬけ広がる金の波動

 そして、動きが止まった。残った物は、涼やかに佇む人影と、ミイラの様になって倒れた魔物たちの屍、そして少女たち。

「そう、豆腐ではない」

 五人の視線を受け、人影がゆっくりと頭巾を外す。

「今の私は――油揚げなのです」

 誇らしげに、けれどどこか切なさを含んで、豆腐と同じ顔の彼は、豆腐と違う名を名乗った。

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