アルセスは神族の中でもきわめて強大な勢力を誇る紀神(古き神)の中の一柱であり、紀元槍との関わりが深い。「世界そのもの」とまで言われる紀元槍を所有していることから、アルセス自身が世界の創造神として解釈されていることも多い。
アルセスは気さくな少年の姿として表現される。肉体的には非力であるとする解釈が多く、「最弱の神」と称されることすらある。しかし伝承での登場頻度は多く、知謀を尽くした武勇伝は数知れない。同族の紀神キュトスとは恋仲であったとされる。
古くから伝わる叙事詩『アルセス・ストーリー』の主人公として特によく知られており、紀神の中での知名度も随一である。その知名度のため、地方によって、また人によって、数々の多様な解釈がなされている神でもある。
アルセスは人を導く神であり、理想とそれに向けた進歩を広く守護する。よって、何かしら願い事があるならば、アルセスに祈っておけばまず間違いはない。
長大な槍を持った赤毛の少年として描かれることが多い。
彼の持つ槍はあらゆる理想の象徴であり、困難と戦う武器となり、杖となり意思を支え、松明となり闇を払い、筆となり未来を描き、【竜】となり誇りを守り、路となり人を導く、とされる。
人間観論では、人間は自然の中で決して強い肉体を持っていないというケールリング人間観と、人間は様々な努力と工夫で繁栄を手にしてきたというヨンダライト人間観を繋ぐ者として、弱き人間を導き強さへ至らせる存在と定義される。
しばしば最弱の神とされるのは、アルセスも人間同様に努力を続けているという神話が解釈されていった結果だと考えられる。様々な意味で、最も人間に近い神だといえる。
努力の重視や年若い姿など、同じく槍を持つ神格であるセラティスと共通する点が多い。セラティスはアルセスの分身の一つであるとする説や、本来信仰されていたのは槍でありアルセスもセラティスも一種の擬人化神格であるとする説などがある。
古き神のキュトスと関係が深いとされていることが多いが、その関係は恋人、夫婦、双子、親子、同一神、など神話によって様々である。
槍は男根の象徴であり男性上位的社会の産物だと説明されることもあるが、その場合男として未熟な少年の姿を取っていることが疑問となる。