キュトスの姉妹の25番目。アルセス=シスター、アルセスとも。
アルセスを滅ぼしうる唯一つの要因にして、キュトスの姉妹中最大の禁忌。
その存在は公式な文書には名前のみが残されており、『異界相聞書』や『形相詩』に残る記述すらもってまわった曖昧な言いまわしでお茶を濁している。
ウェウーレベルンにはその詳細が記されていたらしいが、ニースフリルはその内容に関して固く口を閉ざしている。
レーラァとの確執や、反逆時のルスクォミーズへの援助など立ち位置が明確に定まらない姉妹。どのような性格をしていたのかはまるで知られておらず、中世のとある役者が冗談交じりに自己紹介を行った際の反応が良かった為にその時の口調と性格が定着した。
アルセスの相似存在としての利用価値はおよそあらゆる神々にとって喉から手が出るほど欲しいものであり、同時に紀元神群にとっては最大の弱所でもあった。
とりわけアルセスにとっては同一世界に存在する同一個体ゆえに自ら手出しが出来ないという制約付きの為、わざわざワリバーヤ王朝を滅ぼし、三兄弟をけしかけてまで滅ぼしたかった相手である。
その際にアルセスに利用されたレーラァとブラーサーム王は揃って非業の死を遂げたというが、その際に彼らを殺したのはアルシャサの亡霊であり、三兄弟の無残な最後もまたアルシャサの怨念が引寄せたものだという。
「はじめましてこんにちは。 ところで聞くけど、あなたがわたし?」