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只今きょむはゆらいでおります

2008-07-10

5 日常

23:11 | 5 日常 - 只今きょむはゆらいでおります のブックマークコメント

その頃、ザリスは「ザリス牧場」で卵拾いをしていた。

牧場の主人、と言えば聞こえはいいが、

飼っているのは鶏のつがいを二羽だけ。

つがいなので、当然メスのほうしか卵を産まない。

牧場の生産物は、この卵だけだった。

しかしこの牧場の他に誰もいないこの国で、卵だけがザリスの食糧。

正直かなりひもじいが、それなりに栄養はあるとみえて、

特に栄養失調にかかったりということもない。

卵拾いを繰り返すうちに、鶏が卵を産んですぐ巧妙に隠すことを覚えたので、

ザリスはずっと鶏の尻を眺め続けていなければいけなかった。

もういつからこの暮らしをしているだろう。思い出せない。

外に生えている枯草を鶏にやる。尻の穴を見る。産まれる。食べる。

ザリスは、この生活に飽きていた。


いつかきっと、この生活を抜け出すチャンスが来る。

それまでは、こういうしみったれた生活にも耐えないと。

私が伝説になったとき、この生活は美談として語られるのよ。

見ていなさい、フフフフフ・・・!!


ザリスは誰もいない夕日に向かって拳を固める。

中二病の気があるザリスに、農業はあんまり向いてなかった。


元ネタ

「鶏の尻の穴」http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/37735/1201617770/-100

元ネタの元ネタ

「パッフェルベルの鐘」http://pagane.sakura.ne.jp/

6 研究

23:55 | 6 研究 - 只今きょむはゆらいでおります のブックマークコメント

研究レポート 記述者:金城博士


イキューという獣はその舌で全てを素粒子のふるえにしてしまう。これはつまり、彼女が舐めたものは彼女の胃袋に収まる前に消えてしまうということだ。

しかし、彼女が生きていけないかというと、そうでもない。彼女はその舌で甘さと苦さを感じる。甘いものは無くなるまで徹底して舐めようとするし、苦いものはなるべく舌に触らせず飲み込むようだ。

これはおそらく甘いものがイキューにとって死に至る猛毒だから、だろう。甘いものを嗜好し、甘さだけを舌の上で執拗に転がすことで、イキューは毒からその脅威を守っている。

試しに全て甘いもので出来た家に誘導してみる。イキューは餓死寸前まで舌で味わうことを止めなかった。空腹の本能よりも、生存本能が上回ったということだろう。衰弱して倒れたところを研究所に運ぶ。


モウシュケは地面から養分を吸い上げて成長し、ある程度の大きさになると脱皮して空を飛ぶようになる。しかし、イキューに依存し始めてから、寿命がずいぶんと長くなった。イキューにある程度舐めさせることで成長を止めているものと思われる。

しかし以前おこなったイキューの実験によりイキューが来なくなったが、長年の怠惰からか脱皮せずにただ肥大化を始めた。もう飛べる状態ではないだろう。一部サンプルを切り取って持ち帰る。

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