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ファイアマインドの住み処

水を考えてみよ。単純にして変幻自在、用途は多彩にして生活の細部に入り込み、破壊と恵みと美とをもたらす。お前の言うファンタジーとやらは、これよりも幻想的な光景を描けるのか? ましてや、この世にはこのようなものが何億とあるのだ。

2007-05-07

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記憶にないな」

魔王は自分の記憶タナトスの証言とが照合されないことを伝えるつもりで言った。本当に知らないなどと思ってはいないタナトス魔王の機嫌が悪いのだと解釈した。勇者という言葉を聞くだけで不快なのであり、魔王の耳に届く範囲でそのことを口にされるのが気に障っているのだと考えたのだ。

「は。では。御意のままに」

タナトス魔王の意を汲み取り、勇者の話はしないよう触れて回るつもりだった。魔王に背を向けて歩き出したタナトスに後ろから声がかかる。

「待て。御意とはどういうことだ」

「は。御意でございますか。御意とは、魔王様の仰せのまま、意するままに従いましょう、という意味でございます」

魔王にしてみればわけが分からない。魔王記憶タナトスの発言との食い違いを説明してくれれば確かに魔王の意の通りだが、それで何も言わずどこかに行ってしまうのでは何が御意なのか理解できない。

タナトスよ。そのくらいのことを知らぬ私ではない。私はそういう意味で聞いているのではないのだ」

御意とはどういうことだ、という言葉から推測される意図は大まかに言って三種類考えられる。第一に、御意という言葉の語義を知りたい場合。タナトスは初めこの意味で解釈した。いい加減なことを言って逃げようとしているのだと思われ、念を押されているのだと考えたのだ。第二に、御意に対し、具体的にどう現実的な対応をするのかを尋ねる場合。タナトスは今、この意味で解釈している。第三に、なぜ御意という言葉が出てくるのかを問う場合が想定される。魔王が意図しているのはこの意味である。この場合にはこの質問自体への回答よりも誤った表現や理解の是正が期待されている。

勇者という言葉を出して機嫌を損ねるのではないかと怯えながらも、主として聞かれる前にタナトスは答えた。

「は。具体案でございますか。具体案と申しますと。お耳に勇者の話が触れぬよう、手近な者から触れて回ろうと」

魔王にはタナトスがいかなる思考の迂路を経てそこに帰結したのか全くわからなかった。タナトスの考える御意の内容もわからなかったし、そこに至る過程もわからなかった。そして、わからないなりに言葉尻だけを眺め直してみても、やはり触れたいのだか触れたくないのだか、何を言っているのだかわからなかった。

貴様は一体、何を言っているのだ」

タナトスはそれを魔王がますます機嫌が悪くなったのだと解釈する。


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「は。お怒りでございますか。その。はて。如何いたしましたものか」

「私は怒ってなどはいない。どうも何か食い違いがあるようだ。お互いに立ち位置をはっきりさせようではないか。いいか、怒っているわけではないのだ。まず、聞くが、なぜお前は私が勇者を耳障りに感じていると考えた」

「は。根拠でございますか。その。魔王様、確かに記憶にないと」

「そう言ったな」

「は。ですから」

記憶にないのだ」

「は。まことに。思い出すのも辛い出来事でありましょう」

「辛いというのは何のことだ」

「は。魔王様の。その。御崩御が」

「確かにいい想い出ではないが、今話しているのはそんなことではないだろう」

「は」

タナトスはもう何を言えばいいのかわからなかった。

「いいか、勇者だ。今話しているのは勇者のことだ。わかるな」

「は」

「それがなぜ崩御だの具体案だのの話になる」

「は」

「私が問題としているのは私に全く覚えがない勇者の話をなぜ誰もが実際にあったこととして当然のように受け容れているのかだ」

「は。その。ひょっとして、本当に勇者に覚えがないと」

「初めからそう言っているではないか。貴様は一体、何を聞いていたんだ」

タナトスは目を一巡りさせる間にこれまでのやりとりを思い出し、自分に誤解があったことを悟った。

「は。誤解でございますな。すると。生前のお記憶がないと」

記憶はある。ただ、勇者などという人間に覚えはない」

「は。しかし。勇者でないなら、一体何者が魔王様を」

魔王は少し躊躇した。自分が招いた当然の結果とは言え、魔王もあんまり言いたくはなかったのである。

「尋ねるが、本当に知らないのか」

「は。確認でございますか。存じ上げませぬ。魔王倒せしは人間の勇者、とそう伝え聞いてございます」

軍隊だ。攻め上がってきた人間軍隊にこの魔王、不覚をとった。あるいはその中に勇者とやらが紛れ込んでいたのやもしれぬ」

「は。食い違いがございますな。伝説には勇者は伝説武器伝説魔法を持ってたった1人で魔王様に立ち向かったとございます」

タナトスよ。お前は私の言葉を疑うか」

「は。滅相もございません」

「では、わかろう。勇者などおらんのだ」

「そいつはよくねぇな」

向かい合って話していた魔王タナトスが一斉に違う方向を向いた。タナトスは右を向き、魔王は左を向いた。しかし、奇妙なことにその視線は同じ先を見据えているのであった。

柱の影にねじれた角を生やした眷属がいた。切れ長の目をしており、燃えるように赤い肌はどんな恥や怒りを感じても顔色一つ変えない冷静さを表している。魔王に誰何する間も与えず、眷属は柱の影から身を離し、魔王タナトスの周りを囲むように歩きながら話を続けた。

「いいかい、陛下さんよ。俺ら魔族が何に期待を寄せてるか知ってるかい。いや、その前に自分の名ぐらい告げておこうか。俺はマーカス。おっと、話が脇道に逸れちまったな。で、何に期待を寄せるかって話だ。そりゃ、勇者は伝説武器伝説魔法を持って、ってとこさ。伝説武器伝説魔法がなければ我らが魔王は無敵だ、ってみんなそう思ってるのさ。言い忘れたが、一応俺の特技は火を噴くことだ。そっちの料理人さんも、火の手が足りないときは声をかけてくれていいぜ。もっとも、お礼はたんまり弾んでもらうがな。つけはなしだ。悪いが、それはまからねえ。こいつは俺のルールなんだ。親父の野郎はお人好しでよ、いっつもつけを踏み倒されて損ばっかしてた。つけなんてのは人質でもとっとかねえと割りに合わねえもんさ。あと、へへ、ガラにもねえってよく言われるんだけど、生け花も得意だ。ま、そりゃいい、話の続きだ。それが勇者なんかいない、魔王倒せしはただの人間、なんてことになってみな。無敵の魔王様はただの人間に負けたことになっちまう希望も何もあったもんじゃない。つまりだ。あんたにそんなこと言われちまっちゃあ困るんだ。士気に致命的な影響を与えちまう。俺の親父もいっつもつけを踏み倒されてて困ってた。ありがたいことに、致命的って程にはなんなかったがな。親父のことはなんだかんだ言って感謝してるよ。騙されてばっかだったけど、騙してばっかいるよりはマシだったのかもしんねえ。だがまあ、こいつはまた別の話だ」

この話を独特の間を持って終えるまでに、マーカスは魔王タナトスの周りをたっぷり三周は回っていた。初めのうちは魔王タナトスも目でマーカスを追っていたが、自分の後ろに来られると体をかなりねじらなければならない。その内二人ともめんどくさくなって見るのをやめた。自然タナトス魔王はお互いを見つめ合う形になる。マーカスは時折視界の片隅に入っては魔王タナトスの体に隠れて見えなくなり、この瞬間はどちらの目にもマーカスは見えなくなる。すぐにまた体の影から現れ、次第に視界の消失点に近づいていく。そして、どちらかの目に見えなくなったその瞬間にもう一方の視界に入っているのだ。二人ともなぜマーカスが回っているのか全くわからなかった。やがて、魔王の左、タナトスの右にあたる位置にきてマーカスは動きを止めた。

「だからよ、この話はここだけの話、3人の秘密にしておこうじゃねぇか。安心していいぜ、俺は結構口が堅いんだ。口が裂けたってしゃべりゃしねえさ」

無論、マーカスの口は耳まで裂けているのである。


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「王よ、やはり不安です。」

書記長は窓から見える歩幅も肩の振幅も小さいティアの後ろ姿を目で追いながら言う。ティアと同じ年頃の娘が今度迎える誕生日プレゼントのことを考えながらの発言だったため、それを隠そうとかえって不自然なまでの心配を顔にみなぎらせている。

「聞けば彼の伝説の勇者にしても魔王を倒すには伝説武器伝説魔法がなくてはならなかったとか。それは逆を言えば伝説武器魔法がなくては、いくら勇者の子孫と言えど魔王には勝てぬということでもあります。万が一、伝説武器伝説魔法を手に入れる前に魔物の魔手が迫ったら」

この発言で三度に渡って繰り返される伝説武器伝説魔法という言葉代名詞に置き換えずに翻訳されるべきであり、それによってプレゼントと表情のことに気を割くあまり代名詞の使用を忘れている書記長の姿が表現される。

「だが、どうにもなるまい。兵を減らすことは国を滅ぼすことであり、それでは何のための勇者かわからん」

愛玩動物の毛並みを撫でる手を止めて、国王は厳そかに言う。国王は狩り場の管理人の鼻にあるいぼを取ってやるかどうかを考えていた。狩りの度に気になっていたのだが、取ってやったら今度は今まであったものがないことが気になるのではないかと決めあぐねていたのだ。この重みは、それに加え書記長にも応答しなくてはならないので手を動かすことにまで回す思考容量がなくなったたまものなのである。

「ままならぬものですな、世の中とは」

「うむ。ままならぬものじゃ」

国王の声にはやはり厳粛な響きがこもっていた。その厳粛さは二手に分かれて流れていた国王の思考がその一点で収束したことに由来している。これにより思考空間が圧縮され、再度の愛玩へ向けて右手が動き始めていた。

陛下大臣めに一案ございます」

国王の手は再び止まった。

「うむ。申してみよ」

「いかがでしょう、兵を一名派遣し、その刹那37進法表記に切り替えるというのは」

「うむ……」

国王は目を閉じて考えた。どういうことかよくわからないので順を追って考えようとしたが、出発点がわからないので考えようがなかった。そこで、大臣の案を採用することで行き着く到達点を見据えようとしたが、大臣の言っていることがよくわからないのでやはり考えようがなかった。国王はうろたえることなくなんとなく考えることにした。すると、なんとなく素晴らしいような気がしてきた。

「うむ。素晴らしい案だ。大臣よ、その案を採用する。将軍をこれに呼べ」

控えていたしもべが用伝てに行った。いずれ将軍が王の前に現れることは火を見るより明らかだ。そこに書記長が口を挟んできた。

「しかし、それなら32進法にすれば6人派兵できるのではないですかな」

この言葉に理解の糸口を見つけた国王が、先程よりも気の利いたことを言ってやろうと思って比喩的な意味でも言葉通りの意味でも身を乗り出した。

「その考え方を推し進めれば、全員派遣してしまっても良いことになるな」

「なりませぬ、陛下30は0にございます」

大臣が諭した。

「む。うむ、そうであった。そうではない。一人残して全員、ということじゃ」

陛下31では1になってしまいます」

書記長が諭した。

「む……。うむ、そうであったな。つまりは二人残すのが一番ということじゃな」

陛下、激務の程お察し致します。されど陛下、国を治める者には滋養も役目ですぞ。今は早めに休まれるのが宜しいかと存じ申し上げます」

大臣が提案した。大臣は心から国王を敬愛しているのだ。

「うむ。先日は勇者を迎える準備でいろいろと慌ただしかったからな。今日はゆっくりと休むとしよう。大臣よ、日々の心遣い、心から感謝するぞ」

大臣は恭しく敬礼した。

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